まず最初に、前頁でお伝えしました、通信制高校の2つの最大のメリットについての復習です。それは、
1「通信制高校は、全日制(通常の通学する高校)の高校のように毎日高校に行かなくていいので、自分の時間が本当にやりたいことに使える」
2「通信制高校を卒業するのは、全日制の高校を卒業するのと同じである(同じ高卒資格である)」
この2つは忘れないでおいてくださいね.
さて、ひとくちに通信制高校といっても実はいろいろな種類があります。そして、それぞれの高校によって特徴があります。
まず大きく分けると、公立と私立があります。公立の通信制高校の特徴は、学費が安価なところです。一方、私立の通信制高校はどうでしょう。学費はやや公立 よりも高くなる傾向があるものの、私立の通信制高校は、学校ごとに、生徒のためにさまざまに工夫を凝らしているところが少なくありません。公立の通信制高 校がある程度共通の教育方式をとっているのに対し、私立の通信制高校の方がバラエティに富んだ教育およびサポート体制をとっているようです。
通信制高校といっても、実は高校によってその教育の進め方や雰囲気はけっこう違うのです。
通信制高校と一言でいっても、公立と私立の違いがあるし、私立の方が比較的バラエティに富むというのは前に説明しました。
じゃあ、どうやって、どんな点に気をつけて自分に合う通信制高校を選べばいいのでしょうか。それがとても大事なポイントになってきます。 最近では、パソコンや携帯電話を使って、インターネットで調べてたくさんの情報を得ることができるようになりました。
でも忘れてはいけないのが、それぞれの学校の案内パンフレットです。やっぱり、印刷されたものを読んだ方が分かりやすく、また、いったん自分の手元に届けば、何回でも気軽に読み返して理解を深めることができます。
パソコンでも、携帯電話のメールでも、普通に電話するのでもいいので、まずはいろんな学校のパンフレットを取り寄せるのがいいでしょう。
ではさて、どんな点に注意して通信制高校を選ぶべきか。それに関しては、基本的には、これからお知らせしていく情報をもとに、みなさんに判断してもらいた いと思います。もちろん、一番大事なのは、「自分の夢を達成するのに適切な通信制高校か」ということです。でも、それ以外に、最も基本的な注意点として、 これはよく見ておきたいという3点を、ここでは挙げておきましょう。
(1)学費は自分の家庭で支払える範囲か。
(2)通学(スクーリング)はどれくらいの回数行かないといけないのか。
(3)自分が住んでいる住所で、その学校の通信教育が受けられるのか。
通信制高校で勉強することに、どうしても不安を感じる人もいるかもしれません。小学校、中学校時代の友達はほとんど全日制(通常の通学する高校)の高校に通っているのに、自分だけ通信制の高校で勉強するというのは、確かにさまざまな不安がつきまとうものです。
でもそれに関しては心配する必要はありません。通信制高校には多くの仲間がいます。毎日顔を合わせるわけではないですが、同じようにがんばっている仲間 が、日本のどこかにたくさん、場合によっては海外の国のどこかにいるのです。連絡先が分かれば、インターネットのメールや電話でやりとりすることも可能な のです。
でもそうは言っても、やっぱり卒業しても不利なのではないか? そう思う人もいるかもしれません。でも安心してください。通信制高校を卒業すれば、「高校卒業資格」は全日制の高校を卒業した場合と全く同じなのです。
通信制高校を卒業すれば、例えば、大学の入試を受けたいという場合は、全日制の高校と同じで、どの大学の入試だって受験することができます。また、さまざまな資格試験を受ける時も、その受験資格が「高卒以上」であれば、受験することができるのです。
これは就職する時でも同じ。最近ではあまり学歴にこだわらない企業も増えてきましたが、もし就職したい企業が「高卒以上」という条件を付けているならば、その会社の就職面接に応募することももちろんできます。
通信制高校を卒業した「高卒資格」と、全日制の高校を卒業した「高卒資格」は全く同じであるということを覚えておいてください。